論語物語

論語物語

下村湖人 著

四六判 272ページ 上製
定価:1,575円+税
ISBN978-4-944235-42-1 C0095
在庫あり
書店発売日:2008年11月06日

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内容紹介

−『論語』は「天の書」であるとともに「地の書」である。孔子は一生こつこつと地上を歩きながら、天の言葉を語るようになった人である。天の言葉は語ったが、彼には神秘もなければ、奇蹟もなかった。いわば、地の声をもって天の言葉を語った人なのである。…こうした『論語』のなかの言葉を、読過の際の感激にまかせて、それぞれに小さな物語に仕立ててみたいというのが本書の意図である。
 と、『論語』とともに生きた著者・下村湖人は本書の序文で語る。本書はその意図が活き、『論語』の真髄を小説として、物語として、イメージゆたかに読み取ることができる。

前書きなど

■富める子貢
 [論語・読み下し] 子貢曰く、貧にして諂うことなく、富みて驕ることなくんば如何と。子曰く、可なり、未だ貧にして楽しみ、富みて礼を好む者に若かざるなりと。子貢曰く、詩にいう、切するが如く、嵯するが如く、琢するが如く、磨するが如しとは、それ、これをこれいうかと。子曰く、賜や、始めて与に詩をいうべきのみ。これに往を告げて、来を知る者なりと。 ??学而篇

 [物語] 子貢は、その日、大きく胸を張って、腹の底まで朝の大気を吸いこみながら、ゆったりと、大股に歩いていた。彼は、このごろ、いい役目にありついて、日ましに金回りのよくなっていく自分のことを考えて、身も心もおのずと伸びやかになるのであった。
(先生は、顔回の米櫃の空なのを、いつもほめられる。そして、天命をまたないで人為的に富を積むのを、あまり快く思っていられないらしい。しかし、腕のある人が、正しい道をふんで富を積むのが、なんで悪かろう。自分にいわせると、貧乏はそれ自体悪で、富裕は善だ。第一、金に屈託がないと、楽々と学問に専念することができる。それに、なによりいいことはだれの前に出ても、平生どおりの気持ちで応対ができることだ。貧乏でいたころは、どうもそうはいかなかったようだ)
 彼は、数年前までの、苦しかった時代のことを思い出して、何度も首を横にふった。
(あのころは、貴人や長者の前に出ると、変にぎこちなく振る舞ったものだ。むろんそれは、自分の貧乏ったらしい姿を恥じたからではない。そんなことを恥じるほど弱い自分でもなかったようだ。その点では、子路にだって負けないだけの自信を、自分もたしかに持っていた。ただ、自分は、少しでも相手に媚びると思われたくなかったのだ。
 貧乏はしかたがないとして、そのために物欲しそうな顔つきをしているように見られたら、それこそおしまいだし、かといって、礼を失するような傲慢なまねもできないので、つい物腰がぎこちなくならざるを得なかったのだ。今から考えると不思議なようだが、貧乏という事実がそうさせたのだからしかたがない。やはり貧乏はしたくないものだ)
(それにしても??)
 と、彼は急に昂然と左右を見まわしながら、心の中でつぶやいた。(下略)

版元から一言

◎ここがポイント
1.難解で読みにくかった「論語」が物語形式で、楽しく読める。
2.万葉の昔から日本人の考え方に影響を与えてきた「論語」。価値観の混乱した現代に、また次代へと伝えるべき古典の内容がわかりやすい。
3.孔子の鋭い乱世の人間観察を活かした物語は、人生を学ぶのにもよい。

◎こんな人にお薦め
・論語を読みたいが、原文では辛いという人。
・中国の古典が好きな人。
・人生に迷い、もっと考えたいと思っている人。

告知板


張超英氏を偲ぶ会、日本語版を世に問う

 5月28日午後、東京の日本記者クラブで昨年ニューヨークで逝去した前台北駐日代表処新聞組長の張超英氏を偲ぶ会が行われ、マスコミ、学術界など各界の著名人が駆けつけた。

 張氏は駐日代表処新聞組長を二期、十年務め、『台湾をもっと知ってほしい日本の友へ』(中央公論社)を日本で出版し、昨年は台湾でも『宮前町九十番地』(時報出版公司)を出版した。

 その日本語版である『国際広報官 張超英』(まどか出版)も偲ぶ会にあわせて刊行された。

 張氏の夫人、顔千鶴氏は「日本でこんなにも多くの人が張氏を懐かしんでくれてとても感激しています。超英は生前、毎日、朝早く出て行ってしまい、帰りもとても遅かったのですが、今、やはり超英は私の側にいてくれるのだとわかりました。この一年、超英が逝ってしまったたことが信じられませんでした」と話した。

〈台湾、『自由時報』5月29日付〉

張超英さんを偲ぶ東京の夕べ

遺作『宮前町九十番地』の日本語版(『国際広報官 張超英』)刊行を機に

       張超英さんを偲ぶ東京の夕べ

 故・張超英さんは台湾の駐日台北経済文化代表処で新聞広報の責任者でした。二期十年に亘った八面六臂の活躍ぶりは、皆さんご承知の通りです。台湾情勢ばかりか、その世界情勢の分析は秀逸でファンも多かった。
 歳月の流れは早く、張超英さんが急逝されて一年以上になります。
 NYと台北では直後に葬儀、追悼会が行われ、日本でも昨年四月に関係者が未亡人の来日に合わせてささやかな追悼会を催しました。
 氏は生前、渾身の力作『台湾をもっと知ってほしい日本の友へ』(中央公論社)を世に問われ、一同相集ってホテルオークラで記念の会を催したことを昨日のように思い出します。
 このたび、結果的に遺作となった『宮前町九十番地』(邦訳題名は『国際広報官 張超英』、まどか出版刊)は、台湾ではロングセラー入りしておりますが、日本語訳の刊行が決まり、有志が翻訳チーム(坂井臣之助河添恵子、田輝、濱本良一、日暮高則。解説=宮崎正弘)を組んで、このほど出版にこぎ着けました。
 五月末に夫人の顔千鶴女史が来日されますので、日本語訳刊行と合わせて、張超英氏を偲ぶ会を“超党派”で催したく、謹んで御案内申し上げます。
 ご光臨いただければ幸いです。 

          記
 とき   五月二十八日(水曜日) 午後六時(五時半開場)
 

 ところ  日比谷 日本記者クラブ 十階   http://www.jnpc.or.jp/section1/shisetsu.html

 会費   おひとり 一万円(書籍代金を含みます)
 発起人 井尻秀憲、一力一夫、氏家斉一郎、歌川令三、江口克彦、許世楷、黄文雄 小島章伸、ジェラルド・カーティス、杉野直道、住田良能、田久保忠衛 田村志津枝、ドナルド・キーン、永井美智子、中嶋嶺雄、中村彰彦、野村進 船橋洋一、堀江瑠璃子、宮崎正弘、吉田信行、林建良
      
事務局 113―0022 東京都文京区千駄木5―19―5  まどか出版 (担当 梶山憲一)            
電話 (03)5814―9292 FAX (03)5814―9293 

 交友関係の名簿が不揃いにつき、ご友人などにお知らせいただければ幸いです。なにしろ故人は「住所録」をパソコンに入れたまま旅立たれたので鍵が開きません。
 出席をご希望の方は、電話でもFAXでも或いはメールでも結構です。

 メールは  幹事 梶山憲一(まどか出版) kajiyama@madokabooks.com です

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